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「片付けなくていい」は本当?家具・荷物を残したまま家を売る“そのまま売却”の真実【2026年最新】

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「家具も荷物もそのままでいい」は本当に可能なのか
「実家を相続したけれど、家財道具が多すぎて手が付けられない」「遠方に住んでいて、片付けに通う時間も体力もない」——不動産売却の現場では、こうした相談が年々増えています。結論から言えば、 家具や家電、荷物が残ったままの状態でも不動産は売却可能です。ただし、売り方や契約内容を間違えると、思わぬトラブルや追加費用が発生することもあります 。
本記事では、2026年最新の情報をもとに、「そのまま売却」の仕組みと、メリット・デメリットを整理し、後悔しないための判断ポイントを解説します。
そもそも「残置物」とは何か
不動産業界でいう「残置物」とは、 売却した土地や建物内に売主が残していった家具や家電、生活用品、ゴミといった「買主にとっては不要な、売主の私物全般」 を指します。エアコンや冷蔵庫、タンス、照明器具などが代表例です。
原則として、 残置物の所有権は売主にあり、売主は引き渡しまでにすべての私物や不要物を撤去して買主に引き渡すのが基本 とされています。つまり「そのまま売却」は例外的な対応であり、通常のルールから外れる分、事前の取り決めが極めて重要になります。

「そのまま売却」ができる2つの方法
① 不動産会社による買取
最も現実的な方法が、不動産会社への「買取」です。 不動産会社による「買取」なら、残置物があってもそのまま売却できるケースがほとんどです。全国展開する再販系業者は、古家や残置物付き物件を仕入れてリフォーム再販します 。
また 買取価格は、残置物の処分費用も加味した金額が提示されます。自分で処分する手間が省けるため、残置物を残したまま不動産売却したいときには買取を検討すると良いでしょう。また、買主が不動産会社などの業者である場合、契約不適合責任は免責とする契約になるのが一般的です 。
② 買主の合意を得た仲介売却
一般の個人に仲介で売却する場合でも、 買主・売主双方の合意があれば、残置物をそのままの状態で引き渡すことも可能です。しかし買主の同意を得ず、残置物を残したままにするとさまざまなトラブルの原因となるので注意が必要 です。家具付き賃貸物件として活用予定の買主や、古民家・別荘の雰囲気を重視する買主であれば、 古民家や別荘など、その物件の雰囲気や歴史を重視する買主の場合、調和のとれた家具や調度品が残っていることで価値が高まることもあります 。
「そのまま売却」のデメリット
1. 売却価格が相場より下がりやすい
一番の注意点は価格面です。 買取価格は、残置物の処分費用も加味した金額が提示されます。そして残置物の撤去やリフォームにかかる費用相当分は、買取価格から差し引かれるのが一般的です。そのため、仲介による不動産売却の相場よりは低くなることが多い とされています。
2. 買主の選択肢が狭まる
残置物があることによって物件の価値が下がるので、売却価格は相場よりも安くなりがちですし、買い主の選択肢も狭まります 。一般の個人が買主となる仲介では特に、内覧時の印象悪化から成約に至らないケースも少なくありません。実際、 室内に家具や荷物が残っている状態では、生活感が強すぎたり管理の行き届いていない印象を与えたりするため、物件の印象が悪化し、購入希望者の関心を引きにくくなるリスクがあります 。
3. トラブルのリスクがゼロではない
特に賃貸物件だった場合は注意が必要です。 賃貸物件の残置物は、借主が退去する際に置いていったものがほとんどで、法的な所有者は前の住人だからです。勝手に残置物を処分すると、窃盗罪や器物損壊罪に問われる 可能性があります。また、契約書に取り決めがない場合、 契約書に残置物の処理に関する取り決めが明確でない場合、どちらが負担するべきかでトラブルになる可能性が高くなります 。
4. 業者によっては断られることもある
ゴミ屋敷化しているような物件の場合、 再生・再販コストが高く、立地によっては在庫リスクも高いため、一般的な不動産会社では断られるケースが多く見られます 。残置物が多い物件ほど、実績豊富な専門業者選びが成否を分けます。

2026年最新|相続空き家の税制優遇も要チェック
相続した実家を「そのまま売却」する場合、税金面でも見逃せないポイントがあります。それが「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の3,000万円特別控除」です。この特例は 相続または遺贈により取得した被相続人居住用家屋または被相続人居住用家屋の敷地等を、平成28年4月1日から令和9年12月31日までの間に売って、一定の要件に当てはまるときは、譲渡所得の金額から最高3,000万円まで控除する ことができる制度で、2026年時点でも継続して利用可能です。
ただし、 令和6年1月1日以後に行う譲渡で被相続人居住用家屋および被相続人居住用家屋の敷地等を相続または遺贈により取得した相続人の数が3人以上である場合は2,000万円までとなります 点には注意が必要です。
また2024年の法改正により、 2023年(令和5年)12月31日までとされていた本特例措置の適用期間が2027年(令和9年)12月31日までに延長され、譲渡後、譲渡の日の属する年の翌年2月15日までに当該建物の耐震改修工事又は取壊しを行った場合であっても、適用対象に加わることとなりました 。つまり、家財が残ったまま古家付きで売却し、引き渡し後に買主側で解体・耐震改修を行うケースでも特例の対象になり得るため、「そのまま売却」との相性がよい制度といえます。
なお、適用にあたっては 被相続人(亡くなった方)が空き家を譲渡する直前まで一人で暮らしていたことが挙げられます。したがって、他に居住していた人がいる場合は、控除の対象となりません という要件もあるため、利用可否は事前に税理士や税務署へ確認することをおすすめします。
「そのまま売却」が向いているケース
●遠方に住んでいて、頻繁に現地へ通えない
●相続人が複数で、片付けの分担・費用負担で揉めている
●相続税の納税期限が迫っており、スピード重視で現金化したい
●家財に高価な骨董品や特殊な処分が必要なものがなく、一般的な生活用品が中心
●古家付き土地として、解体前提での売却を検討している
一方で、立地が良く高値での売却が見込める物件の場合は、片付けてから仲介で売り出したほうが結果的に手取り額が多くなることもあります。 空き家の需要は、その大部分が「立地」によって決まります。立地が良い空き家は撤去費用をかけて仲介で売却したほうが、高値での売却につながりやすくなります 。

まとめ
「そのまま売却」は、片付けの手間や時間を大幅に省ける一方で、売却価格の低下やトラブルリスクという裏側も存在します。大切なのは、自分の物件が「そのまま売却」に向いているかどうかを、立地・残置物の量・相続人の状況などから総合的に判断することです。
判断に迷う場合は、査定の段階で「そのまま売却した場合」と「片付けてから売却した場合」の両方の見積もりを不動産会社に依頼し、比較検討することをおすすめします。
【参考リンク】
□国税庁タックスアンサー No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例
□国土交通省|空き家の発生を抑制するための特例措置(3,000万円特別控除)
□SUUMO|残置物とは?放置するリスク、賢い処分方法・費用を解説
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