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【維持費のリアル】誰も住まない名古屋の実家、放置すると「固定資産税が6倍」になるって本当?

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CENTURY21リラックホームの采野です☆
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「親が亡くなって実家を相続したけど、誰も住む予定がない。とりあえず固定資産税だけ払っておけば大丈夫だろう」と思っていませんか?
実はその考え方、2026年現在では非常に危険です。法改正によって「放置するだけで税金が跳ね上がる」状況が現実になっています。名古屋の実家を持つ方がまず知っておくべき「空き家の維持費のリアル」を徹底解説します。

1. 全国で空き家が過去最多——名古屋も例外ではない
総務省が2024年4月に発表した「令和5年住宅・土地統計調査」によると、2023年時点での全国の空き家数は約900万戸・空き家率13.8%と過去最高を記録しました。1978年の268万戸(7.6%)と比べると、約3.35倍にまで膨れ上がった計算です。
名古屋市も例外ではありません。以前の調査時点で、市内の空き家率はおよそ7軒に1軒という水準に達しており、高齢化・少子化の進行に伴い、今後さらに増加することが見込まれています。国土交通省の推計では、「その他空き家」は2025年時点で420万戸、2030年には470万戸程度に達するとされており、社会問題としての深刻度は増す一方です。
2. 「固定資産税6倍」の仕組みをわかりやすく解説
そもそも空き家の固定資産税は「割引価格」だった
多くの方が見落としているのが、「住宅用地の特例」という制度です。住宅が建っている土地には、国の方針として固定資産税が大幅に軽減される仕組みが設けられています。
| 区分 | 面積 | 固定資産税の軽減率 |
|---|---|---|
| 小規模住宅用地 | 200平米以下の部分 | 課税標準額が 1/6 に軽減 |
| 一般住宅用地 | 200平米超の部分 | 課税標準額が 1/3 に軽減 |
つまり、空き家であっても建物が建っている限り、この軽減措置が原則として適用されます。言い換えれば、今あなたが払っている固定資産税は「本来の6分の1」という割引価格なのです。
「特定空家」「管理不全空家」に指定されると特例が外れる
問題はここからです。自治体から「特定空家等」または「管理不全空家等」の勧告を受けると、この住宅用地の特例が剥奪されます。結果として、固定資産税は本来の税額に戻り——小規模住宅用地(200平米以下)では最大6倍、一般住宅用地(200平米超)では最大3倍に増額します。
税額シミュレーション(固定資産税評価額1,000万円の場合)
| 状況 | 年間固定資産税の目安 |
|---|---|
| 特例あり(小規模住宅用地・200平米以下) | 約2.3万円 |
| 特例なし(勧告を受けた場合) | 約14万円 |
| 差額 | 約11.7万円の増加 |
注意:「6倍」は理論値です
実務上は「負担調整措置(評価額の70%上限)」が適用されるため、実質の増額は約4.2倍に収まるケースが多いとされています。ただし、土地の評価額が高い名古屋市内の物件では、増加額がさらに大きくなる可能性があります。
3. 【2023年法改正】「管理不全空家」の新設で対象が拡大
以前は「特定空家」(倒壊危険・著しく景観を損なうなど)に指定された場合のみが増税の対象でした。しかし、2023年12月に施行された「空家等対策特別措置法」の改正により、新たに「管理不全空家」という区分が設けられ、対象が大幅に拡大されました。
管理不全空家の主な判定基準
窓ガラスが割れたまま放置されている、雑草が著しく繁茂している、屋根や外壁の劣化が進んでいるなど、「放置すれば特定空家になるおそれがある状態」がざっくりした目安です。具体的な判断基準は各自治体が独自に定めるため、名古屋市内でも区によって判定が異なる場合があります。

4. 固定資産税が6倍になるまでの流れ
1.自治体による現地調査・認定
近隣からの通報や定期パトロールなどをきっかけに、職員が現地を調査し「特定空家等」または「管理不全空家等」として認定します。
2.助言・指導(この段階では増税なし)
所有者に対して文書等で改善を求める助言・指導が行われます。この段階で対応すれば住宅用地の特例は維持され、固定資産税は上がりません。全国の指導実績(2025年3月末時点)は特定空家等で42,768件に達しており、その約9割は指導段階で自主改善されています。
3.勧告(←ここが増税の分岐点)
指導に従わない場合、「勧告」が発出されます。勧告を受けると住宅用地の特例が除外され、翌年度の固定資産税から増額が適用されます。2025年3月末時点で全国4,153件の勧告が実施されています。
4.命令・過料
勧告後も改善がない場合、命令が出され、従わなければ最大50万円の過料が科される可能性があります。
5.行政代執行
最終手段として、市が所有者に代わって解体等を行います。その費用はすべて所有者に請求されます。名古屋市内でも、中村区の物件に対して除却命令が実施された事例が報告されています。
重要:増税は「1月1日時点」で判定されます
固定資産税の納税義務はその年の1月1日時点の所有者に生じます。たとえば2025年6月に勧告を受けても、同年12月31日までに状態を改善して勧告が取り下げられれば、翌年度の増税を回避できる可能性があります。期限を把握したうえで早急に対応することが肝心です。
5. 固定資産税以外にもかかる「実家の維持費」
固定資産税・都市計画税のほかにも、空き家を所有し続けるには次のような費用が継続的に発生します。
| 費用項目 | 目安額(年間) | 備考 |
|---|---|---|
| 固定資産税・都市計画税 | 数万〜数十万円 | 評価額・特例適用の有無による |
| 火災保険料 | 数万円〜 | 空き家は保険料が割高になる場合あり |
| 電気・水道の基本料金 | 数千〜2万円程度 | 防犯・凍結防止のために維持するケースも |
| 草刈り・清掃 | 2〜10万円程度 | 外注した場合。放置すると近隣トラブルの原因に |
| 空き家管理代行サービス | 3,000円〜/月 | 遠方に住んでいる場合は検討を |
これらを合計すると、手をつけない間にも毎年十数万円〜数十万円が静かに流れ出ていきます。「とりあえず放置」が最もコストの高い選択肢になりかねません。
6. 「解体すれば安心」は要注意——「解体のパラドックス」
「建物を壊して更地にすれば税金が下がるだろう」と思う方も多いですが、これは逆効果です。更地にすると住宅用地の特例が適用されなくなるため、解体した翌年から固定資産税は増額します。売却や活用の見通しがないまま更地にすることには慎重な判断が必要です。解体を検討する場合は、売却・活用の計画とセットで進めるのが基本です。

7. 名古屋市の補助制度——使える制度をチェック
名古屋市では、空き家の適正管理・活用・解体を後押しする複数の補助制度を設けています。
老朽危険空家等除却費補助金
特定空家等として市が判断した建物の除却(解体)費用の一部を補助する制度です。危険度(評価点)に応じて、工事費の1/3(最大40万円)〜2/3(最大80万円)が助成されます。先着順・予算額に達し次第終了となるため、早めの相談が重要です。
空き家活用支援事業費補助金
空き家を地域の活性化に貢献する用途(交流施設・体験学習施設・防災用倉庫など)に改修して活用する場合、改修工事費の最大100万円を補助する制度です。改修後10年以上継続して活用することが条件となります。
相続空き家の3,000万円特別控除(令和6年1月1日以降の譲渡)
被相続人が居住していた家屋・敷地を相続した相続人が、相続開始から3年を経過する年の12月31日までに売却した場合、確定申告により譲渡所得から1人あたり最大3,000万円(相続人が3人以上の場合は最大2,000万円)の特別控除を受けられます。この確認書の交付手続きは名古屋市役所本庁舎5階の地域振興課が窓口です。
8. 名古屋の実家、今すぐできる3つの選択肢
選択肢1:適切な管理を続ける
将来的に活用予定があるなら、まず「管理不全空家に認定されないこと」が最優先です。月3,000円〜の空き家管理代行サービスを活用しながら、最低限の草刈り・外壁チェック・郵便物整理を継続しましょう。
選択肢2:賃貸・活用する
立地や建物状態によっては、リフォームして賃貸住宅として運用したり、名古屋市の「空き家バンク」に登録して活用希望者に紹介する方法もあります。固定資産税の軽減措置を維持したまま収入を得られる可能性があります。
選択肢3:売却する
将来的な活用予定がない場合、早期売却が最もリスクを抑える選択肢になるケースが多いです。相続空き家の3,000万円特別控除の期限(相続から3年)があるため、売却を検討しているなら時期を逃さないことが重要です。不動産会社への相談はお早めに。
【参考リンク】
◇国・省庁
◇名古屋市公式
●空き家の発生を抑制するための特例措置(令和6年1月1日以降の譲渡)
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